熊野古道大辺路 くじの川越え
大辺路(おおへち)は、熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へ通じる参詣道・熊野古道のひとつ。
大辺路は熊野古道のなかでも比較的新しいルートであると考えられている。確かな史料の出現は比較的遅く、近世まで待たなければならない。近世における紀州藩の交通整備に助けられて、大辺路の道路は整えられることとなった。だが、近代以降、鉄道と国道の開通に伴って古道はひとたびは忘却されたが、世界遺産の一部として再発見される事となりました。
大辺路は塩浜から串本を避けるように鬮野川を経て姫に抜けており、姫から橋杭・串本・袋を経て高富に達する道は、「下浦海岸道路は昔は道らしきものなく、只海浜を伝い歩いたことは上浦大洞の道と同様であった」(『串本町誌』)
「橋杭道は砂浜に枋(ほう)の木が一面に生えていて、その間を人が通って自然に出来た浜道であって、それが唯一の道路であった。
袋と高富の間に流れる鬮野川に架かる橋が「犬戻り橋」と名付けられているのも、荒波の打ち寄せる難所であったことを象徴的に語っています。




くじの川越え(串本町袋〜姫)
口熊野の海に沿って、田辺から新宮に至る熊野街道大辺路は、古くから険路・悪路として知られています。「蟻の熊野詣」といわれた三山(本宮・新宮・那智)の参詣者が、田辺から山に分け入り中辺路を往還したのも、海に面した大辺路が波の打ち寄せるきわめて危険な道だったのでそれを避けたかったのであろう。しかし近世には、熊野参詣・西国巡礼・三宝院門跡入峰行事の帰路(下向道)などにここを通る人もしだいに増えてきたようでありました。

大辺路は塩浜から串本を避けるように鬮野川を経て姫に抜けており、姫から橋杭・串本・袋を経て高富に達する道は、「下浦海岸道路は昔は道らしきものなく、只海浜を伝い歩いたことは上浦大洞の道と同様であった」(『串本町誌』)「橋杭道は砂浜に枋(ほう)の木が一面に生えていて、その間を人が通って自然に出来た浜道であって、それが唯一の道路であった(中略)。

尚大洞(上浦)の方は断崖の裾の磯浜の砂利やら磯を踏んで往復する状態であった」(『串本のあゆみ』)とこもごも述べています。袋と高富の間に流れる鬮野川に架かる橋が「犬戻り橋」と名付けられているのも、荒波の打ち寄せる難所であったことを象徴的に語っています。

袋港JRの下をくぐり、しばらく道なりに歩くと「くじの川」を渡る橋へと出て、このあたりから田園風景が開ける。

くじの川は古くから稲作地帯で、沢山の農家がありましたが今は橋杭方面へ出る人が増え過疎が進んでいます。

綺麗な川沿いの道が続き、険しい大辺路街道の雰囲気を感じさせないのが、くじの川越えの道です。

20分ほどで徳泉寺との分岐に着きます。古道の右脇に小さな地蔵尊が祀られています。

その後、一旦山道へ入り、峠らしい尾根を過ぎると姫海岸への下りとなります。海岸が見える頃に、左手に「熊野古道・展望台」の小さな立て札が現れます。

20mほど入ったところに姫海岸、紀伊大島が一望出来る眺望の素晴らしい展望台があり、一度立ち寄って下さい。

展望台を後に一路国道を目指しますが、踏切を越えたところに地蔵堂が建っています。

古道全体は整備されて面影は残されていませんが、熊野古道の取り巻く古の雰囲気は十分残されている道だと思います。

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所  在  地 和歌山県東牟婁郡串本町
交通・アクセス JR紀勢本線串本駅
問い合わせ先 電話:0735-62-3171 南紀串本観光協会
備      考
■熊野古道大辺路街道を歩かれる方へご注意!
大辺路街道を歩かれる方は、自分の歩く場所を事前に良く調べてそのルートにあった支度と装備で歩いて下さい。
また、暖かい南紀とはいえ冬場は夜間、零度を下回ることも少なくありません。
▲歩かれるルートによっては高低差がある場所や車道や人里から離れている場所があり、その険しさは今も昔も変わらないことを認識して下さい。
また未整備な場所もありますのでルートは地図で必ず確認して下さい。
▲コースが山の中を通りますので、交通の便も悪い場所が多くあります。
JRもありますが本数が少ないので歩かれる前に十分に時刻表を確認しておいて下さい。
▲携帯電話は通じる場所もありますが、国道や人里を離れるとつながらない場所も多く、携帯電話会社によってはサービス提供区域外のところが沢山あります。

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 649-3632
 和歌山県東牟婁郡串本町須江1039-1
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